2008年12月6日
内嶋亮のダウンヒルステップアップスクール in 高峰山

日本のトップDHレーサー「内嶋 亮」に学ぶ、ダウンヒルのステップアップスクール。
講師としても一流な内嶋選手のわかりやすく実戦的なスクールで、参加者全員タイムアップすることができました。
その模様を柴田さんがリポートしてくれました。


※写真をクリックすると拡大します。
高峰山に新しくオープンした「さかがわMTBパーク」での「内嶋亮のダウンヒルステップアップスクール」に参加しました。

タイムを競うことにはそれほど興味はないけれど、トレイルを流れるように走れたら楽しいだろうなあ、という思いがあります。
で、今年、日本で一番スムースに走った内嶋選手のスクールを受ける機会に恵まれたことは、とてもラッキーだったと思います。

師走の北関東の朝は、さすがに冷たかったのですが、興奮している気持ちを落ち着かせてくれるのでした。
さて、集合場所の駐車場での挨拶を済ませたら、本日のメイン会場の「さかがわMTBパーク」に移動してスクールの開始です。

まずは、MTBで走るうえで最も大切な「重心」についての授業です。
ペダルの上で重心を意識して走るということなのですが、路面は当然変化する訳で、急な下りを通過する時の重心の移動なんてことになってくると、難易度がグッと増してきたりします。
内嶋選手はすべて実技で解説してくれます。しかも、動作の途中で止まって見せてくれたりして、(そんな姿勢で話をしながら、しかもスタンディング?!みたいな)変なところで感心しながらも、ポイントが解り易かったです。

次の課題はコーナーリングです。
先ずは、コース上に目印を置いてそこの間をスラロームしていきます。
ここでは、コーナーの外側の足への荷重を意識しました。目線も大切です。先へ先へと目線を移動させていきます。コーナーに早目に入って行くことで、先を見通して安全を確保すると同時に次の動作への余裕を生むのです。トレイルでは、先の状況やハイカーにも早く気づくことができるという訳です。

途中の休憩では、プチウィリースクールもあったりして、コツをレクチャーしていただきました。(あとは練習あるのみ!)

あっという間に昼になってしまい、午前の部が終了しました。
さて、ここからは本日のイベント第2弾、お待ちかねの「いい里さかがわ館」でのランチタイムです。(笑)
うわさの「カレー」をいただきました。揚げたてコロッケを載せた「コロッケカレー」ですよ。チョイ辛でウマウマのカレーでした。盛りも男前で満足です。
おいしいカレーをいただいて、満足しているところにワダさんが焼き芋を「ウマイ!」と言っているもんだから、迷わずゲットしてしまいました。
もぉー甘いんだなこれが、なんていい調子でランチを満喫したのです。
結局、午後があるっていうのに「120%満腹」です。(汗)

天気も文句無しに晴天で、気温も順調に上がって暖かくなってきました。
午後の部は段差の越え方を教えていただきます。
ここ「バイクパーク」には、バンクや大小の段差など様々な「教材」が揃っていて、安全に効率良く練習することができます。
小さめの段差を越えながら「重心」の移動を再度確認します。繰り返し走りながら、内嶋選手がそれぞれにコメントをしてくれます。(褒め上手です!)
そのあと、内嶋選手の応用編講座の開幕です。「ここを下ってみますね。要領は同じですよ。」なんて言いながら、もう「段差」じゃなくて「崖」ですけど・・・。
プロの技に「オーッ」と歓声が上がります。

さて、ここまでのまとめとして、いよいよトレイルで「総合実技演習」です。
搬送ポイントから舗装路を経てトレイルへ分け入っていき、ゆるい登りを少々走ると頂上付近に到着です。スタート地点で一呼吸おいてから、いよいよダウンヒルのスタートです。
内嶋選手を先頭に、やや広めに間隔を空けながら下っていきます。
タイトなシングルトラックなんですが、スムースなうえにフカフカに積もった落葉が金色に輝いています。
走り出した途端にエンドルフィンとドーパミンが湧き出してくるぅ!ってよくわからない言い方ですが、「ライディングハイ」とでも言いましょうか・・・。
あまりの楽しさに瞬きを忘れ、呼吸を忘れて(いや、それはない)一気に駆け下りてしまいました。それはもう、空前絶後の落葉のハーフパイプシングルトラックなのでした。
「ザワーッ」というタイヤの音と、コーナー毎に「グワッ!」「シュワッ!」な感じです。
私の数少ないトレイル体験の中ではありますが、これまで走ったなかで間違いなくナンバーワンでありました。(思い出しながら、キーボードを打つ手が止まっています。)

もう1本「ズヴァーッ!」と走ってから、再びMTBパークへ戻り、まとめのタイムトライアルに挑戦しました。
先にスタートしている方の姿を後ろから見ていると、皆さんとてもスムースな走りです。自分の番になって、ヨーイドン!で走り終わって結果を見ると、いやぁ、ちゃんと早くなっていましたよぉ。(嬉)
自分にとって、今までダウンヒルレースと言うと「別世界」という感じでしたが、今回のスクールを通して、速く走るための技術は、安全に走るための技術でもあって、自分たちの走っているトレイルと内嶋選手たちの走っているレースは、実はつながっていたんだと感じました。

とても楽しく、充実のスクールを講義してくださった内嶋選手、この機会を企画してくださったトレイルストア和田さんに感謝です。
一緒に走った皆さんお疲れ様でした。是非また走りましょう!


== SPECIAL THANKS ==
Written by Shibata